クロケット&ジョーンズでオールソール×2。ダイナイトソールとシティソールの比較も

Crockett & Jones

ロンドン滞在中に、クロケット&ジョーンズのジャーミンストリート店で、オードリー3とヘイフォードの2足をオールソールしました。純正修理ならではのメリットを期待しながらのお願いでしたが…この記事では、納期や料金、出来栄えに加えて、クロケット限定のシティソールとダイナイトソールの比較等を紹介します。

ヘイフォード:レザーソール→シティソール

こちらは2014年に購入。メジャーなモデルではありませんが、伊勢丹の別注品で、一度LASTでも紹介されていました。一度トゥにラバーを継ぎ足しましたが、靴が増えたこともあり、最近は登板機会がめっきり減ってしまっていました。ということで、まだオールソールの時期ではなかったものの、思い切ってレザーソールからシティソールにオールソールすることにしました。

シティソールは2016年秋冬シーズンから登場したクロケット&ジョーンズ限定のラバーソール。メーカーはダイナイトソールの製造で有名なハルボロ社です。ロンドンのビジネス街であるシティにちなんだ名称だと思われます。クロケット&ジョーンズの店員さんによれば、今後ドレスシューズに使用するラバーソールはシティソールに統一するそうです。

AW16 – New Rubber ‘City’ Sole
Designed by Crockett & Jones, made in England by The Harborough Rubber Co.

オールソール後

受け取り後店内で撮った写真はこちら。

もう少しアップで。

靴の状態によるのかもしれませんが、オールソール未経験のクロケット&ジョーンズのアレックス(ダイナイトソール)と比較すると、靴底前部のステッチがやや左に寄っているような…他方で、ウエスト部分にも偏りがあるように見えます。日本の修理店であればもう少しきれいに仕上げてくれそうな気もします。

左がアレックス、右がヘイフォード

なお、靴紐とインソックは無料で交換してくれました。

ダイナイトソールとシティソール、違いは?

せっかくなので比較してみました。

左がダイナイト、右がシティ
左がダイナイト、右がシティ
左がレザーソール、右がシティソール

一見してわかる違いはヒールの高さ。ダイナイトよりもやや低く、レザーソールと同程度の高さです。

ダイナイト(右)は突起がうっすら見えますね

横から見ると突起がない分、すっきり見えます。履き心地ですが、ダイナイトほどのごつごつ感はなく、かといって滑りやすいわけではないので、履きやすいソールだと思います。ソール全体の厚みはダイナイトソールとほぼ変わらないこともあり、ダイナイトソールと比較して疲れやすいということも今のところありません。

オードリー3:レザーソール→レザーソール

こちらも2014年に購入。一度トゥを継ぎ足し、ソールの真ん中もへこみ始めたので、レザーソールへのオールソールをお願いしました。

オールソール後

全体的な仕上がりはきれいですが、トゥスチールの境界部分の処理がやや雑だった点と、合わせて依頼していたヒール部分のステッチの処理がなされていなかった点は残念でした。この辺の適当さはイギリスらしいです(笑)

詰めが甘いというかなんというか…
アッパーは部門が違うから直してくれなかったのか…

こちらも靴紐とインソックは無料で交換してくれました。

費用・納期

費用は、ラバーソール・レザーソール(スタンダードコレクション)115ポンド、レザーソール(ハンドグレードコレクション)135ポンド。日本の修理店での修理費用と大きくは変わらないですが、レザーソール・ラバーソールともに同額なのは特徴的ですね。トゥスチールは40ポンド(トゥがすり減っている場合追加料金が発生する可能性あり)。ロンドンの相場は40~45ポンドとの印象なので、悪くはない金額です。

イギリスではスチール修理はLuLu Repair またはFrench Toe Tipsとも呼ばれています

納期は約2か月。ノーザンプトンの工場に送る分、時間がかかっているのかもしれません。

純正修理のメリット

純正修理のメリットとしては

  • 純正の部材による修理を受けられる
  • 靴紐・インソックを新しいものに交換してもらえる

といったところでしょうか。他にも純正ラストを入れて修理してもらえるというのはファクトリーでの修理ならではですが、他での修理と比較して有意な違いが出るものなのかは不明です。ちなみに、あくまで対応してもらえるのは修理であって、サービスで磨いてくれるわけではないようです。クロケット限定のシティソールに交換したいという場合でない限り、純正修理にこだわる理由はなさそうです。

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