スイス発のシューケアブランド、バーゴルのソールオイル

シューケア

コロニルやタピールなど、有名なシューケアブランドの多いドイツ。これらに加えて、最近存在感を増しているのがバーゴル(Burgol)。この記事では、ブランドの概要や、私が購入したソールオイルを紹介します。

ブランドヒストリー

バーゴル(Burgol)は、元々は1921年にスイスで創業した家族経営のメーカーです。ドイツ南西のリゾート地、コンスタンツのとある会社(Freyersfeld GmbH) が、2004年に地元のシューメーカーで偶然バーゴルのワックスを発見し、その品質に惚れ込んだことからブランドの拡大を図ることに。

コンスタンツ湖にて

2009年に工場が原材料もろとも火事で全焼する災難に見舞われましたが、その後も事業を拡大し、ワックスのほかにもシュークリームその他のシューケア製品を展開しています。

現在では製品の80%をドイツで、その他をヨーロッパ各国で製造しています。

Coveのシュトゥットガルト店

取扱店はシューパッション、Cove&Coをはじめとしたドイツ語圏の靴屋が中心。アマゾンなどのオンラインでも購入可能です。

バーゴル(Burgol)とジーゴル(Siegol)

公式サイトより
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スイスには、ジーゴルというバーゴルと名前の似たブランドがあります。実は両社は元々一つのブランドでしたが、ひと悶着あり、袂を分かったという経緯があるようです。ジーゴルの公式サイトでは、両社の間で商標権を巡る紛争があったことをほのめかす記載があります。

海外の有名ブログのShoegazingによれば(詳細は下記)、本家バーゴル(スイス)はスイス国内でのみ商標登録をしていたところ、ビジネスパートナーとして参画したバーゴル(ドイツ)が(無断で)EU内における商標登録を行い、フランスに工場を立ち上げて製品の製造を開始したことから両者の関係が悪化したとのこと。

Buying tip - Siegol shoe care products - Shoegazing.com
Not many have heard of the new Swiss shoe care brand Siegol. Replace the first three letters and more recognise it: Burgol. Siegol is the new brand of the

最終的には、2016年にバーゴル(スイス)がバーゴル(ドイツ)にスイスにおける商標権を譲渡し、バーゴル(スイス)は新たにジーゴルというブランドを立ち上げました。詳細は不明ですが、創業者一家とビジネスパートナーとの提携が上手く行かなくなるという事態はどの業界でもある話ではあるものの、残念ですね。

一部ファマコですが、それ以外はバーゴル一色のシューパッション

ドイツ国内でいえば、バーゴルのシェアが圧倒的な印象ですが、ジーゴルもドイツのシューパッションなどのお店で見かけたような気がします。

ソールオイル

こちらはオリジナルのソールオイル(ledersohlenoel)。

もともと使っていたモウブレイのソールモイスチャライザーがなくなりそうだったので購入しました。

アプライブラシ付き・なしで販売されていますが、ブラシでの塗布が楽でオススメ。天然油と油脂が含まれているそうですが詳細は不明。柔軟性、耐水性とともにソールの寿命を伸ばす効果があります。ソールオイルを使用した場合のソールの寿命については、当社比2倍とありますが、どうやってチェックしたのか気になります(笑)

公式サイトオススメの使い方は、1~2日履いてソールの目が少し詰まってから、ソールにオイルを1~2回塗布する方法。頻度は、ラベルの製品説明では3ヶ月に1回とありますが、公式サイトによれば半年に1回で良いそうです。

Burgol Leather Sole Oil
Long live the leather sole with Burgol Leather Sole Oil.

使ってみた

早速使ってみました。靴は2年前にパリで購入したジェイエムウエストンのハントダービー。塗る前はこちら。

ビンのふたはタピールやサフィールのように押し込んでからねじる必要はなく、普通に回せば開きます。クマリンという成分が入っており、バニラっぽい香りがします。わりと部屋に残る感じがするので、要換気です。

注意書きのとおり、沈殿しているので使用前によく振り…

ブラシで塗っていきます。今まではクロスで塗っていましたが、ブラシも楽ですね。

あとは放置。翌日嗅いでみましたが、バニラの香りがしっかり残っています。まぁ歩いている分には関係ないですが(笑)

難点は容器がビンであること。引っ越しの際に万が一割れたらおぞましいことになりそうなので、細心の注意を払って梱包しなければ…(日本ではブリフトアッシュのソールオイルを使っていましたが、破損が怖くて置いてきました)

効果のほどは…

1日経過した様子

類似品と比較して有意な違いがあるかはわかりませんが、確かに接地時の足当たりが気持ち柔らかくなる感じはあり、通常ソールオイルに期待されている効果は得られるように思います。

現状日本で手に入れるのは難しそうなので、ドイツに来られた際には、お土産の候補にいかがでしょうか。

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