フォスターアンドサン、ジャーミンストリートの本店

Foster & Son

2018年秋にノーザンプトンで自社工場を立ち上げ、新しい既製靴のコレクションをローンチしたことでも話題となったフォスターアンドサン。この記事では、ジャーミンストリートにある同店の様子を紹介します。

基本情報

  • 営業時間:10時~18時
  • 定休日:日

ジャーミンストリートのほぼ中間地点にあります。大半のお店と同様、日曜日は営業していません。

見ごたえあるディスプレイ

外観はこちら。季節によってディスプレイが変わります。ロンドンの靴店の中でも、フォスターアンドサンのディスプレイは重厚感があり好みです。

これは2019年12月の様子。クリスマスの装いです。

新コレクションが目白押し

右手は既製靴エリア。新コレクションが展示されています。私が最後に訪れた2019年12月の時点ではダブルモンクのモデルは入荷していませんでしたが、営業再開する頃には一通りのモデルが揃っていることが期待できそうです。

こちらはフォスターコレクション。ラストのねじれが見てとれます。

直近のLastの特集記事によれば、主にゾンタの革が使用されているとのこと。工場の様子が垣間見える読み応えのある記事でおススメです(アマゾンでは現在品切れ状態のようでしたが、本屋で注文できるのではないかと思います)。

ディスプレイの裏手にはクロケットなど他社に製造を委託していた既製靴の旧コレクションが展示されていましたが、最近Discontinued stockとしてオンライン販売を開始したので、今後は取扱いをやめる予定かもしれません。サイズは限られている印象ですが、興味のある方にとっては手に入れる最後のチャンス(?)

https://foster.co.uk/category/discontinued-stock/

豊富なビスポークサンプル

店舗奥には豊富なビスポークサンプルのコーナーがあります。ジャーミンストリートにある靴屋の中でビスポークサンプルを気軽に目にすることができるのはここくらいではないでしょうか(一本横のセントジェームズストリートに行けばジョンロブはありますが、既製靴がない分やや敷居は高い雰囲気)。

最下段の棚には20年程前に統合したロンドンのビスポーク靴メーカー、Henry Maxwellのプレートが飾られています。

いくつかのモデルは既製靴でも採用されています。右下のモデル(サイドレース)はフォスターコレクションにも採用されているスタイルです。

真ん中のサイドエラスティックは、メダリオンとの組み合わせが新鮮。

セミブローグのサンプル。シューツリーには1940年頃から店舗を構えていた5 Duke of York Street St. James’sとの文字が。トウの色抜けの具合が、時の経過を感じさせます。

こちらはスペクテイターシューズとスリッポン。左のスリッポンはマーキスで同じようなサンプルが作られていましたが(アンソニークレバリーでも似たモデルがあったような)、スリッポンながらエレガントですね。

アッパーまで作業済みのサンプルも。ウエストの絞りがセクシーです。

ヴィンテージブーツを試着!?

店舗のあちこちにはブーツが飾られています。昔は軍隊にもブーツを提供していたとのこと。

これは踵をくぼみにはめてブーツを脱ぐための道具で、マクスウェル時代からあるという由緒正しいもの。現役の騎馬隊も似たようなものを使っているそうです。店員のアンディ・マーフィーさん(数年前までクレバリーで働いていたようです)はとても気さくな方で、使ってみる?と言われ、今度はまさかの展示品のブーツを引っ張り出してきてくれました。

ブーツを履くこと自体初体験。足をスムーズに入れるための金具を装着したうえで、両脇のタブに通した取っ手を引っ張って履くそうです。いかにもビンテージ感のあるブーツで、万が一破けたらどうしようとびびりながら足入れしてみると…太ももがつっかえて入りませんでした(笑)サイズ感がよりシビアな分、誂える意義も大きそう。必要な革が多いだけに、お値段も立派なんでしょうね。。

最後に

残念ながら今はコロナウイルスの影響で休業中(オンラインでの購入は可能)。現時点でのイギリス政府の方針は、早ければ6月頭からお店の営業再開が許可されるというものだったと思いますが、再開が待ち遠しいですね。

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