ハインリッヒ・ディンケラッカー、Rioのプレーントゥ

Heinrich Dinkelacker

先日の記事で紹介したハインリッヒ・ディンケラッカーのアウトレット。戦利品紹介のラストを飾るのは、同ブランドの代表的なモデル、Rioのネイビーコードバンのプレーントゥです。

概要

  • モデル:Plain C
  • ラスト:Rio
  • サイズ:6ハーフG

定価はBudaのコードバンフルブローグと同じ945ユーロですが、リジェクト品のため350ユーロにて購入。Budaの購入を先に決めたので、正直それだけで満足していたのですが、破格の値段を目の前にして、ついつい手が伸びてしまいました。。

公式オンラインでは現在ネイビーは選択肢からなくなっており(選べるのはオックスブラッドとブラックのみで、かつ大半のサイズで在庫なし)、一時的に品切れなのかもしれません。

Cordovan

店員さんからは、「ジュンヤワタナベがなんちゃら」的な説明を受け、そのときは?でしたが、後で調べてみたら数年前に別注品が販売されていたようですね。

箱には例によって「II Wahl」というリジェクト品であることを示す表記があります。

全景

全景はこちら。

これもBUDAのフルブローグ、Wienのローファーと同じホーウィン社のネイビーのコードバンですが、やや緑がかった青で、左右差もあるように見えます。この色ムラがリジェクトの理由の一つかも。

ワントーンRioのほうが青みが強めに見えます。

片方のアイレット付近にはシミが残っていたり(黒のクリームでも落としてしまったのでしょうか?)、一部傷が入っていたり、ソールの仕上げが雑だったりと、リジェクト扱いも納得のクオリティ。

幸いシミについてはネイビーなので履く分にはそこまで気になりません。リジェクト品の度合いとしては、Wienのローファーのほうがより良個体でしたね。

ヒールカップはBudaよりもやや高め。くるぶしが低めの方はもしかしたら当たってしまうかも。

Wienのライニングにはリジェクト品であることを示すIIの書き込みがありましたが、この個体は書き忘れたのか同じような書き込みがありません。

なお、一部色ムラがあるためか、店員さんからはニュートラルのコードバンクリームではなく、ネイビーのクリームでの手入れを推奨されました。

バーゴルの製品は主にドイツ製とフランス製ですが、これはフランス製。

トリプルソール、意外と履きやすい?

Rioの特徴といえば、泣く子も黙るこのトリプルソール。ダブルソールに追加でソールを接着しているとのことですが、厚みにして1.5cm!ハントダービーが1.3cmだったので、手持ちの靴では間違いなく最厚のソール。

トゥの削れを見越して、初めからスチールが装着されています。

とはいえ、履きにくいかというかと決してそんなことはありません。3アイレットで調整が効きづらいのではと懸念していましたが、ヒールと甲周りからウェストにかけてがっちり掴まれるので、きちんと足についてくる感じがあります。ボールジョイント付近のスペースも十分に確保されているので、既製靴で起こりがちな小指の痛みもありません。

ただ、誤解しないでほしいのですが、これは返りがよいという意味ではありません(笑)そこはトリプルソールなので、まったく返りがつく気配はなし。。。友人によれば、Rioのカーフのプレーントゥを1年以上週1近くのペースで履いていてもまだ返りは悪いそうなので、ネクストステージに進むことができるのはまだまだ先になりそう…

足後方の安定感・安心感は、Budaでもそうなのですが、ディンケに唯一無二かなと。もう少し早く出会っていたら、もっとハマっていたかもしれません…笑

なかなか悩ましいディンケのサイズ感

結局、私の場合Budaがサイズ6、Rioがハーフサイズ上げの6ハーフに(Wienは足に合わなさそうでした)。手持ちの大半の英国靴はサイズ7、ウエストンは6ハーフ~7ですが、まさかBudaでワンサイズ下げることになるとは思っておらず驚き。とはいえ、コバの張り出し具合を差し引くと、全長ベースではいずれもほとんど変わらない気がします。

エジプト型の私の足にはBudaもRioも捨て寸ぎりぎりな感じはあり、かつ、Rioのほうが親指前方の圧迫感(当たってはいませんが)が強め。この靴で急な下り坂は歩きたくないですね(笑)

試着なしでの購入はおススメできませんが、サイズ選びについては、英国靴のハーフ下げからスタートして試着するのがよさそうです。

最後に

コードバンの経年変化も含めて、今後が楽しみな靴です。返りがつくのはいつになることやら…ですが、Budaとあわせてしばらくヘビロテ必至です。

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