このシリーズ記事では、ロンドンから日帰りで行けるリーズ城・ドーバー・カンタベリーについて、私が実際に行ったモデルルートをご紹介します。長くなってしまうので、本記事ではまず「貴婦人の城」と呼ばれる水上の美しい城「リーズ城」についてフォーカスします。この記事が、ロックダウン明けの旅行の参考になりますように!
観光ルートと所要時間
私は以下のルートでリーズ城、ドーバー、カンタベリーを一日で回りました。日帰り旅行にちょうどよい距離と時間でしたよ。
ロンドン市内
↓約1時間15分
リーズ城【滞在時間2時間程度】
↓約45分
ドーバー(ホワイトクリフ)【滞在時間1時間程度】
↓約30分
カンタベリー【滞在時間2時間程度】
↓約1時間30分
ロンドン市内
車がない人には、£65程度で行けるヴィクトリア駅発のバスツアー があります。
リーズ城
貴婦人の城
過去に6人のイングランド王妃に転々と所有権が渡ったことから「貴婦人の城」とも呼ばれるリーズ城。水上に佇むお城に、美しい黒鳥と彩り豊かな庭園。時代を超えて女子ウケしそうな要素満載です。
珍しいブラック・スワン
敷地内には様々な水鳥が放し飼いにされています。その中でも一際目を惹くのが黒鳥です。バレエでブラック・スワンの存在は知っていたけれど、実物を見るのは初めて!黒鳥は、20世紀の城主ベイリー夫人によって飼われたのをきっかけに、今やリーズ城のシンボルとなっています。
アクティビティがたくさん!
リーズ城の敷地は約500エーカー。東京ドーム43個分の大きさです。入口からお城にたどり着くまでに歩いて15分くらいかかります。電車やバスツアーなど、時間制限がある人は要注意です!
なお、リーズ城の敷地内には、お城だけでなく、コテージやグランピングできる宿泊施設もあれば、巨大迷路にゴルフコースと様々なアクティビティが楽しめます。
ざっくりとしたリーズ城の歴史
リーズ城は歴史上重要な建築物であるとして「英国指定建造物Grade I」に認定されています。その歴史は長く、起源は9世紀にまで遡り、12世紀になって石造りの要塞が建てられました。その後、城は6人のイングランド王妃の手に渡り、16世紀以降は貴族が所有するようになります。
ところが、城の維持費や相続税が高額のため、買い手がつかず城はだんだん放置されるように…。そんなときに城を救ったのが20世紀に城の所有者となった超お金持ちのアメリカ人女性ベイリー夫人。彼女は莫大なお金をかけて荒れ果てたお城を改修し、黒鳥を持ち込み、庭も整え、リーズ城を華やかな社交場へと変貌させていきました。彼女は没年までの40年間この城を所有し続けましたが、これはこの城の所有者の最長記録だそうです。美しい城の存続を願った彼女は、死後は「リーズ財団」に城を寄付し、城の一般公開が始まりました。
つまりは、ベイリー夫人のリーズ城に対する熱い情熱と莫大なお金のおかげで、我々は今美しいリーズ城を楽しめているわけです。ありがとう、ベイリー夫人!
いざ、城の中へ!
日本語のオーディオガイドがあるので、説明を聞きながらお城の中を回ります。ベイリー夫人がフランスで教育を受けたこともあり、フランス調の内装が多いそうです。
チケットは高いけれど
リーズ城の入場チケットは大人£27、子供£18.50。オンラインで購入すると£1割引されます。年間フリーパスが大人£35、子供26.50で買えるので年2回以上行くならばフリーパスの方がお得です。その他、家族割チケットもあります。
1回行くだけならば割高ですが、迷路やゴルフにグランピング等のアクティビティが充実していることを考えるとフリーパスを買って年に複数回(又は泊りで数日間)行くのも選択肢としてありかなと思います。
まとめ
20世紀の美術評論家で政治家のコンウェイ卿は、リーズ城を「the loveliest castle in the world(世界で最も美しい城)」と絶賛したとされています。世界一かは正直「?」ですが、広大な庭からみるリーズ城は本当に美しく、いつまでも眺めていられます。
私は冬に行ったこともあって滞在時間は2時間程度(お城と景色を楽しんだだけ)でしたが、春~秋の温かい季節であれば、グランピング、ゴルフ、迷路なども楽しんで一日中いられる場所だと思いました。ロンドンから1時間強で行ける場所なので、まだ行ったことがない方は小旅行先の候補にしてはいかがでしょうか。
次の記事では、旅の後半として、ドーバーのホワイトクリフ(白い壁)と世界遺産のカンタベリーについて紹介したいと思います。
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