ロックダウン in ドイツ

ドイツ

「ロンドン」散財見聞録と銘打ってロンドンを中心とした情報発信をしているものの、筆者は実は今、ロンドンから引っ越してドイツのシュトゥットガルトに住んでいます。今日は、いつもと趣向を変えてイギリスではなくドイツのロックダウンの現状について書いてみようと思います。

ドイツのコロナ感染対策

ドイツは連邦制をとっており、各州によって微妙に政策が異なります。以下の内容は、私が住んでいるバーデン=ヴュルテンベルク州のコロナ感染対策の概要です。

<入国者に対する14日間の隔離措置>

EU市民や私のような長期滞在資格を有する外国籍者を除き、EU及びシェンゲン域外からの渡航(日本を含む)は、5月15日まで禁止されています。また、EU市民・長期滞在有資格者として入国できたとしても、入国後は原則、自宅又は適切な宿泊場所で14日間隔離されます。隔離期間中は当局の監視下に置かれ、同居人以外が隔離対象者を訪問することはできません。

<外出規制>

買物や屋外での新鮮な空気を吸うための運動等のための外出は認められています。ただし、外出の際は1人又は2人までで、3人以上が許されるのは家族との外出のみです(※4月20日より、外出の際に家族以外の人も1名までなら同行してもよいことになりました。)。また、オフィスワークは基本的にリモートに切り替わりました。

これにより、実質、他人と外で会うことができなくなりましたね。公園には立ち入り禁止のテープが張られています。30分程度の散歩中に、多い日にはパトカーを3台見かけるので取締りもしっかりとされているように思います。違反者には罰金が課され(最大25000ユーロ!)、日本人会からの情報によれば、この決まりに違反して友人とバーベキューを行い、罰金処分を受けた残念な日本人家族がいるとのこと。。

最寄りの公園は立ち入り禁止になりました。
いつも人で賑わう中央駅前も閑散としています。

<営業停止措置>

生活必需品を販売するスーパーやドラッグストア、郵便局や宅配業者、銀行や医療機関等の限られた業種以外は営業が停止されています。(※4月20日より、ホームセンターや園芸店が、4月27日より、売り場面積800㎡の全ての店舗、面積に関わらず自動車販売店や書籍店が営業再開することになりました。)

スーパー内では1.5mのソーシャル・ディスタンスを取ることが徹底されています。入口にセキュリティの人が立っていて、店内に人が多くなってくると入場制限がかかり、外で待たなければなりません。レジ前もテープでわかりやすく距離の目安が指示されており、皆それに従って距離を取って並んでいます。

営業停止で地味に困ったのが理髪店。かれこれ1ヶ月くらい営業停止が続いているので、男の人は髪を切れなくて大変そうです。旦那の髪もだいぶモサついてきました。(※5月4日より、理髪店も営業が再開される見込みですが、細かい条件はまだ未定です。)

<病院訪問の禁止>

病院や介護施設への訪問は原則禁止されています。お見舞いができないのは患者にとっても家族にとっても辛いでしょうね。

<飲食店の営業>

飲食店は原則営業できません。テイクアウトや宅配はできます。

イートインエリアは封鎖され、利用できるのはテイクアウトのみです。

<学校・幼稚園の閉鎖>

学校および幼稚園は3月17日から閉鎖され、現時点では5月3日まで閉鎖される予定です。インターナショナルスクールではオンライン授業を取り入れています。(※4月27日より卒業試験や進学試験を控えた学年のみ授業再開、5月11日より他学年も段階的に授業再開する可能性があります。)

私は週1でドイツ語教室に通っていたのですが、外出規制が出されたタイミングでスカイプ授業に切り替わりました。駐妻さんの生徒が多いせいか、授業では絶えず子供の騒ぐ声がこだましていました。1時間半の授業もまともに受けられないほど子育てって大変なんだなぁと、子供のいない私は驚愕しました。世のお母さんたち、子供が家にいる時間が多くなった今、きっと大変ですよね。すごいです!

スーパーの様子

もはや世界的現象なのでしょうが、ドイツでもハンド・サニタイザーや消毒液は品切れです。

また、ロンドン同様パスタが品薄ですね。ただ、パスタが「売り切れ」ということはほとんどなくて、絶えず「品薄」程度です。

品薄ではあるものの完売にはならないパスタたち。

よく「売り切れ」状態になるのは、トイレットペーパー。ここ一ヶ月くらいずっと「売り切れ」状態だったと思います。一週間前に一回だけ売られているのを見つけました。

トイレットペーパーは中々お目にかかれません。

便利情報①食事宅配アプリLieferando

ドイツにはUberEatsはありません。イギリスでおなじみのDeliverooは2019年8月にドイツから撤退しました。これらに代わる、ドイツで使える食事系宅配アプリとして「Lieferando」があるので簡単にご紹介します。

注文は簡単で、アプリ又はウェブサイトで、現在地を登録又は入力すると、注文できる近くのレストランの一覧が出てきます。その中からお店を選んで、メニューをクリックして注文確定すればおしまいです。支払いはクレジットカードや、なんとビットコインでも可能です。もちろん現金で受け渡し時に支払うこともできますよ。ものの3分あれば注文自体は簡単にできると思います。

平均配達時間45分、配達料無料、€20以上で注文可能という意味です。
好きなメニューを選択。後は住所を入力すると注文完了です。
配達見込み時間が表示されます。

難点なのは、注文段階では平均の待ち時間しかわからないこと。注文受付の直後に「あなたの注文の品は〇分後に届きます。」と表示される仕組みになっています。ロックダウン直後の時期に注文したとき、店がとても混んでいたのか平均配達時間45分のお店に注文したところ、注文受付後に「2時間後に届きます。」のメッセージが届きました。2時間も待つなら頼まなかったのに!とイラっとしたことがありました。ドイツ語が流暢に話せれば電話してキャンセルしましたが、いかんせん話せないものでおとなしく待ちました。あれはつらかったです!

便利情報②オンライン在留届

便利情報というか必須なのですが、「外務省オンライン在留届」のことを私の周りでは意外と知らない人がいたので紹介します。

在留届 - インターネットによるオンライン在留届

海外に3ヶ月以上滞在する人は、留学であろうと駐在であろうと、在留届の提出が必要です。オンラインで提出できるので手間はそんなにかかりません。登録していると、滞在国や日本のコロナ対策がアップデートされる度に、その概要がメールで送られてきます。ドイツ語がわからない私にとってはかなりありがたいシステム。こんなご時世ですから、未提出の方は是非提出しましょう!

コロナの情報以外にも、「ラマダンがいつから始まります。近年ラマダンの前後でテロが多く発生しているので気を付けましょう。」「日本企業や日本人を対象としたこういう詐欺が最近流行っています。」といった注意喚起が送られてくるので、結構ためになります。

最後に

先日、当初4月19日までとされていた外出規制が5月3日まで延長されると発表されました。これで合計1ヶ月半も自由に外出できなくなったわけですが、最近はそんな環境にも慣れてきて、Stay homeを楽しみ始めつつあります。例えば、ハンモックを購入してべランダで日光浴を楽しんでみたり、PS4とFF7リメイクを購入して久しぶりにRPGをしてみたり。行動が制限される生活はまだまだ続きそうですが、小さな楽しさを見つけて乗り切っていきたいと思います!

ハチがぶんぶん近寄ってきて結構怖いですが、ハンモックでの昼寝は最高です。

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