年初にオーダーした、吉本晴一さん主宰のペルティコーネ(Perticone bespoke)でのバタフライローファー。仮靴完成の連絡があり、ローマの工房に伺いました。
オーダー時の様子はこちらで紹介しています。
仮靴
仮靴はこちら。1時間ほど履いてから撮った写真なのですでにシワが入っています。
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英国老舗ビスポークシューメーカーのようにそもそも底付け前の本番靴をフィッティングで使用しているためろくに歩けないところや、仮靴にはコルク製など簡易な作りを採用するビスポークシューメーカーもいるなか、ローファーの仮靴の底面にはレザーを使用されています。特に、1足目にローファーをオーダーした場合には、本番靴に近い硬さや厚みを再現するため、本番同様厚めの中底を用いるとともに、本底も固めにされているそうです。フィードバックの精度を上げるために色々と工夫していただけるのはありがたいですね。
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試着
できる限り長い時間履いて確かめてほしいとのことで、さっそく足入れしてみることに。
最初こそ大分きつめに感じましたが、数分経つと多少馴染んできました。屋外で散歩しながらフィット感を確かめます。
外で撮影した一枚。本番用の靴に用いるイルチアのラディカカーフ(のうち本番では使わないクオリティの部分)が使われていますが、釣り込み後でもムラがはっきりと出ているのがわかります。質の高い革を手に入れられるのは、直接イタリアで買付けができる吉本さんならでは。
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工房に戻ってからも、合計1時間近くは履いたでしょうか。靴紐による調整が効かないローファーの特性から攻め気味のフィットにしたとのことで、吉本さんも予想されていたとおり右小指の当たりなどがありましたが、足全体にしっかりフィットし非常に良い感触でした。
フィッティングチェック中の吉本さん。マイラストと照らし合わせながら調整箇所の確認をしていきます。
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写真に加えて、改善方針を口頭で説明しながら調整箇所を動画で撮影されていたのが印象的でした。
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さらに踵とトウ回りのフィットのチェックのため、切り込みを入れていきます。
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最終的には、右小指の当たりを改善するためのバランス調整や甲・踵回りのフィットをさらに向上させるための微調整を加えることになりました。
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ビスポークサンプル
今年作成されたというビスポークサンプル。
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右のホールカットは、英国系と比べるとトウがやや幅広で力強い印象を受けました。
左のローファーはヌバックアリゲーターを使用したもの。こういう部分使いなら目立ちすぎず使いやすそうですね。
猪レザー!?
フィッティングののち、最近仕入れたという珍しい革を見せてくださいました。
実物とは色が違うのですが、こちらはチンギアーレ(猪)の型押し(茶)と、天然物(黒)。
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リアルなほうが硬めでしたが、型押しも見た目上は見分けが付かないほど。柔らかい分型押しのほうが足馴染みは良さそうです。
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こちらは昔購入されたというアンティークのシンガーミシン。インテリアとしても格好いいですが、実際に使えるそう。持ち運びできるようにケースには取っ手がついていましたが、かなり重くとても気軽に持ち運べる代物ではありませんでした(笑)。
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最後に
ローファーながら精度の高いフィッティングで、完成品に向けて期待が高まりました。今年秋頃の納品が楽しみです。
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