今年3月に納品されたパトリックフライ(Patrick Frei)のビスポークシューズ。先日、1足目のフィッティングの確認と合わせて、2足目をオーダーしました。この記事ではオーダーの様子を紹介します。
ヴェネツィアでの再会
本来であればフライブルクの工房に直接お邪魔したいところでしたが、コロナの影響で海外渡航のハードルが高く断念。ちょうどパトリックさんがヴェネツィアに旅行される予定がおありとのことで、同じ時期にヴェネツィアに伺い、1足目のフィッティングの確認とともに2足目のオーダーをお願いできないか伺ったところ、快く応じてくださいました。
ヴェネツィアは連日30度超えの蒸し暑さ。街中ではアメリカ人やドイツ人・スイス人観光客らしき人を多くみかけましたが、まだまだ人出は少ないようです。
フィッティングのチェック
パトリックさんとお会いするのは約10か月ぶり。雑談ののち、1足目のフィッティングの確認に入りました。
納品後は週1回程度履いており、固めだったソールも少しずつ馴染んできました。
全体的には非常に良い感触ですが、踵回りのフィットについてはさらに向上の余地がありそうということで、踵上部を絞るなどの微調整を加えることになりました。
また、触診の結果、親指付け根上部についても気持ち攻められそうとのことで、ここもほんの少し削ることに。
なお、フィードバックについては事前に工房で勤務されている木村さんに日本語でお伝えしており、おかげで当日のコミュニケーションもスムーズに進みました。木村さんには途中テレビ電話でも参加していただき、非常に助かりました。
2足目の仕様
2足目は、パトリックさんの工房ならではのデザインを、ということで、2018年のworld championship in shoemakingで優勝した際のオックスフォードを注文しました(ディテールはコンペ仕様のdivine shoesではなく通常仕様ですが…)
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こちらはよりクラシックなオックスフォードのサンプル。パトリックさんいわく、1920年頃のイギリスのスタイルに近いとのこと。
パトリックさんによれば、これとオーダーしたスタイルとの主な違いは、レースステイ部分に1枚革を重ねている点、レースステイ脇の鳥の羽根状のデザイン(ヴァイオリン職人さんが作成したというコンペ仕様のシューツリーから、てっきりヴァイオリンを模したデザインかと思っていましたが、ご本人の意図としてはそうではないようです)、ヒールまで繋がったヴァンプ部のステッチ、といった点です。6アイレットと相まって、優美なデザインです。
ソールについてはヴェヴェルドウエストを選択。特製のトウスチールも、ウエストの形状と合わせて曲線状の加工を施してもらうことに。
ヒールはこちらのサンプルと同様シームレスヒール。
革はワインハイマーの黒を。以前の記事でも触れましたが、同郷のワインハイマーとは以前から交流があり、特に良い質の革を仕入れることができるとのことで、期待が高まります。
サンプルの写真をもう少し。
最後に
今回木村さんにはお会いできずじまいだったので、納品時はできれば工房に直接伺って受け取りたいと思っています。色々と面白い試みを予定しているとのことで、今後の動きがますます楽しみです。
納品の様子はこちらで紹介しています。
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